底なし沼のミュージックストア

好きなもの(特に音楽)について書いてあるでことでしょう。音楽は売ってません。たまに技術的な話。

週末だけで東京〜新青森の往復をしたいんだけど、どれが一番安いんだよ(追記あり)

青森に行きたいんですよ。

なんでかっていうと、今ちょうど北海道新幹線の工事やってるじゃないですか。
北海道新幹線に設けられる駅に奥津軽いまべつ駅があるんですけど、あれって今の津軽今別駅の位置に設置されるんですね。
その津軽今別駅、こんな感じになってるらしいんです。

ミニレポ第201回 津軽二股駅と津軽今別駅

いやこれは見たいでしょ

津軽今別駅は工事の進捗に従って2015年8月10日をもって営業を休止するとのことなので、夏休みを待って向かったところでこの光景は見られない可能性が高いわけです。

というわけで青森に行きたいのです。
できるだけ安く。
鉄道で。

レギュレーション

天下のJR東日本、様々な割引サービスを展開しています。
貧乏人の私としてはなるべく安く、なるべくお得に切符を買って津軽今別駅を見学に向かいたいわけです。
とはいえ津軽海峡線は本数も少なくそこで何時間も食われるってのはそれなりに時間がもったいないので、青森からはレンタカーを借りましょう。
そのため、青森県内で使う運賃は考えず、純粋に東京と新青森の往復のみを考えることとします。
また、東京〜大宮では新幹線ではなく在来線に乗ることで特急料金が300〜500円程度安くなることがあります。
これを考慮して、新幹線には大宮から乗ることとしました。

どんな案があるの?

制約があるものもありますが、とりあえず考えうる切符のパターンを列挙してみましょう。

  1. ごく普通に往復分の乗車券と特急券を購入
  2. 株主優待券を使って往復分の乗車券と特急券を購入
  3. モバイルSuica利用による『モバトク』
  4. えきねっと利用による『えきねっとトクだ値/お先にトクだ値
  5. 三連休乗車券+はやぶさ特急券
  6. 週末パス+くりこま高原新青森(往復)+はやぶさ特急券×2

ざっと挙げるだけでもこんなにあるんですねぇ。妙な買い方をしてるやつもありますけど。
これらを一つ一つレビューしてみましょう。
自分用メモなんだけど紹介風にやることで公開する意義を見出してみようじゃないか

ごく普通に往復分の乗車券と特急券を購入

まずはごく普通の選択肢から。こいつを中心に今後のプランをレビューしていきましょう。
東京都区内から新青森までの普通運賃は10,150円、大宮から新青森はやぶさ特急料金は6,470円です。(ちなみに東京→新青森の特急料金は7,200円)
東京からの場合、二戸で片道600キロを超えるために往復で切符を購入すると普通運賃が1割引となります。
これを勘案した往復の合計金額は31,210円でした。

株主優待券を使って往復分の乗車券と特急券を購入

安く買う、といった観点からだと普通の方は『回数券のバラ売りを買う』か『株主優待を使う』の2択なんじゃないかと思います。
前者は今回計算に置かず、後者のみを考えることとしました。
JR東日本株主優待券は1枚でグランクラス料金を除いた全ての片道運賃・料金が2割引になる素敵なチケットです。
また、同時に2枚まで併用することができるようなので、最大4割引で切符が購入できますが、往復割引や学生割引などの他の割引制度との併用は一切できないようです。
こちらのサイトを参考にさせていただきました。)

これらの条件より、株主優待券を4枚用意して東京都区内〜新青森の往復運賃と大宮〜新青森の往復特急券を計算すると19,940円となります。(安い!)
しかし、この計算の中で株主優待券はどこから湧いてきたのでしょう?私を含めた多くの方はJR東日本の株主ではないはずです。
ここで、先ほど参考にあげたサイトで紹介されている『相場:1枚2,000円』を信用し金券ショップで4枚調達したとすると……27,940円となります。
こう考えるとそこまで安くもないのかな、という印象です。株主優待券がいくらで手に入るかにかかっているでしょう。

モバイルSuica利用による『モバトク』

モバイルSuicaユーザーのみ利用ができるチケットサービスです。
特急券と乗車券を合わせてモバイルSuica内に登録し、新幹線改札もモバイルSuicaで抜けられてしまう素敵なサービスです。
モバトクよりも割引率が高い『スーパーモバトク』というものも存在しますが、やまびこしか利用できない上に新青森までの設定が存在しないため今回はスルーします。

モバトクで大宮〜新青森を利用すると14,710円でした。
都区内→大宮の運賃は別となります。参考として新宿〜大宮の普通運賃(IC利用)を挙げると464円でした。
このため、新宿〜新青森の往復合計は30,348円という結果になりました。
普通に買うより駅弁1個分は安いけど……という感じですね……。
あまりお得感はありませんので、『宗教上の理由でモバイルSuicaを使わないといけないんだ!』という場合を除いて利用する理由はないように思えます。

えきねっと利用による『えきねっとトクだ値/お先にトクだ値

えきねっとは言わずと知れたJR東日本による切符のインターネット予約サービスです。
モバトクよりも前から新幹線や一部の特急列車を対象に『えきねっとトクだ値』というネット予約限定の切符を発売していました。
これもモバトクと同様に乗車券と特急券がセットになったタイプの切符のため、乗車券部分は新幹線に乗る区間のみ有効となります。
よって、都区内〜大宮の区間は別途乗車券が必要です。

えきねっとトクだ値を利用した場合の大宮〜新青森片道は15,780円、新宿〜大宮のIC利用時運賃は464円ですので、往復の合計は32,488円となります。
まさかの『通常購入よりも高い』という結果になってしまいました。

ですが、まだ紹介していないサービスがえきねっとにはあります。
それが「お先にトクだ値」です。

お先にトクだ値は乗車日の13日前までに購入することが条件の切符で、飛行機でいう先得だったり早割だったりというやつです。
列車にもよりますが、最大で30%の割引となるものもあるようです。
こちらを利用した場合、大宮〜新青森片道は12,460円となり、新宿〜新青森の往復は25,848円となります。
株主優待を除くと今回のテストパターンのうちこの選択肢が最安になるパターンですので、2週間以上前から予定が定められる環境であればこれがベストでしょう。

ちなみにお先にトクだ値ではグリーン車の設定もあり、大宮〜新青森を往復ともグリーン車で移動した場合の新宿〜新青森往復は31,228円となります。
なんと、通常購入に18円プラスするだけでグリーン車に乗れてしまうのです!

三連休乗車券はやぶさ特急券

三連休乗車券はJR東日本管内全ての列車と一部の私鉄・第三セクター、さらにはJR北海道の中小国〜函館が3日間乗り放題となります。
特急券などを別途用意すれば特急や指定席にも乗車可能というなかなかに有能かつお安い切符です。三連休乗車券が13,390円、はやぶさの大宮〜新青森が片道6,470円なので、往復分を合計すると26,330円となります。

かなりハイスペックな乗車券ですが、もちろん厳しい条件が設定されています。
その条件は乗車券の名前の通り『3連休でしか使えないこと』。
条件さえ合えば往復だけでお先にトクだ値との差額は500円程度となり、なおかつ寄り道もこの切符だけでできてしまうというベストなチョイスとなるでしょう。

ところで、直近の3連休は海の日の3連休ですね。
しかしながら、その連休にはTHE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2015が開催されます。
M@STER ARTIST 3を1枚ずつ買ったらついてきた先行応募券で2日通し券、初日、2日目をそれぞれ4枚ずつ応募してみたらなんと2日通し券が当たってしまったため、この3連休は動けないのです……
海の日3連休を逃すと次の連休は9月のシルバーウィーク。
その頃には津軽今別駅は閉鎖中。
それでは意味がないので今回は見送りとしました。

週末パスくりこま高原新青森(往復)+はやぶさ特急券

週末パスはくりこま高原や女川、湯沢、酒田より南側のJR東日本線や、地方私鉄・第三セクターが土日の2日間乗り放題になります。
週末パスが8,730円、はやぶさの大宮〜新青森が片道6,470円、くりこま高原新青森の片道運賃が5,080円なので、往復分で合計すると31,830円となります。
くりこま高原新青森の運賃は盛岡で分割すると120円安くなりますので、分割した場合の合計は31,590円です。
こちらも通常購入より若干高いという結果を見ることとなりましたが、往復だけでなく今月末に待望の全線開通をみる仙石線へ足を延ばしたり、3月のダイヤ改正で誕生したほくほく線の超快速を体験しに行くなど、土日の間でどのように行動するかによって得に感じるかが変わってくるトリッキーな回答になるでしょう。

総評

・単なる往復なら『お先にトクだ値』一択
・3連休に動けるのであれば『三連休乗車券』
・行程次第では『週末パス+くりこま〜新青森往復』もアリ
といった感じでしょうか。
うーむ、どうしようかなぁ……


追記

この記事を公開したところ、Twitterでのフォロワーさんからこんな意見をいただきました。


なるほど。『みなみ北海道フリーきっぷ』とな。
ネーミング的に青森関係なさそうですが一応確認しておきましょう。

みなみ北海道フリーきっぷ特急券、一部の乗車券で札幌まで!

みなみ北海道フリーきっぷは、JR東日本が発行する往復+フリーきっぷタイプの乗車券群です。
購入時にゆき券、かえり券の2枚の切符が発行され、ゆき券は東京都区内から青森県蟹田駅までの乗車券、かえり券は蟹田から札幌までのエリアの3日間フリーきっぷ(自由席なら特急も乗り放題です)と蟹田から東京都区内までの乗車券が一緒になっています。
この切符が23,660円、大宮から新青森まではやぶさに乗るとして特急券は片道6,470円ですので、往復分で単純計算すると36,600円となります。

この切符、蟹田より北側のフリーエリアでは乗り降り自由ですが、東京都区内と蟹田の間は途中下車はできません(途中下車前途無効、降りた段階で回収されます)。
じゃあ青森駅で降りられないじゃん!と思いがちですが、この切符はゆき券とかえり券に分かれていて、フリーきっぷはかえり券に含まれているところがミソです。
ゆき券の青森〜蟹田のあいだの乗車券分を放棄し、新たに青森→蟹田の普通乗車券を購入すれば北海道へ向かうことができるのです。
青森→蟹田の乗車券は500円ですので、先の金額と合わせると37,100円ということになります。
えきねっとの「お先にトクだ値」にさらに10,000円を追加することで札幌まで行けてしまう、という寸法になります。
青森からスーパー白鳥スーパー北斗を乗り継いで札幌まで行くと、自由席を使っても片道12,520円、急行はまなすの自由席でも9,500円かかりますので、札幌まで足を延ばす余裕がある場合はかなりお得な切符であることは間違いないでしょう。

ただし今回の私の場合、3日間フリーだったとしても使えるのは2日間のみなので、なかなか動きづらいというのが正直な感想です。
土曜日に青森に着いて津軽今別駅を見学したのち、急行はまなすで札幌に向かったとして札幌到着が日曜日の6時7分、当日中に東京に帰るためには札幌を12時13分に出るスーパー北斗10号に乗る必要があります。札幌での滞在時間はわずか6時間です。
飛行機を使う場合は19時55分発のエアポート196号で間に合いますが、そうなると飛行機代は別料金&かえり券の半分の効力をドブに捨てることになります。
これはちょっとつらいですね……
ただし、3日間フルに動ける状況であればこれもなかなかの選択肢ではあると考えられます。